仮想通貨Zcash(ジーキャッシュ)が、5月14日の深夜から高騰を見せ、一時的に約40%($345)の上昇を記録しました。
15日10時半現在は$325付近を推移しています。
今回の高騰の原因として注目されているニュースが「Zcashが取引所Geminiに上場した」というもの。
このZcash上場のニュースは、数ある仮想通貨上場のニュースよりもインパクトのあるものになっています。
厳しい規制の元にある取引所に匿名性の高い通貨が上場
今回のニュースのポイントとなるのは以下の2点です。
・NYDFS(ニューヨーク金融サービス局)の規制下にある取引所Geminiへの上場であること
・Zcash(ジーキャッシュ)が匿名性の高い通貨であること
この2点を少し解説してみましょう。
NYDFSの規制下にある取引所Geminiへの上場であること
今回上場された仮想通貨取引所Geminiは、ニューヨーク州の金融サービス局NYDFSの規制下で運営されています。
このNYDFSが発行している免許が「ビットライセンス(BitLicense)」です。
金融業界において世界の中心となっているニューヨーク州の機関が発行しているライセンスで、取得は簡単ではありません。
実際に「ビットライセンス(BitLicense)」を取得しているのは、Circle社、リップル社、coinbase社、そしてbitFlyerの子会社bitFlyer USAが挙げられます。
こうした理由から、他の取引所への上場のニュースとは、また違った意味を持つのです。
『匿名性の高い通貨』であること
そしてもう1点。上場された仮想通貨は匿名性の高い「Zcash(ジーキャッシュ)」であるということです。
仮想通貨Zcashと言えば取引所コインチェックでも取扱いのある通貨ですが、匿名性の高い通貨として知られています。
簡単に言ってしまうと、誰から誰にZcashが送金されたのかが分からないということですね。
この特性から、資金洗浄(マネーロンダリング)に使われるという懸念があり、日本国内の取引所では取扱いができません。
コインチェックが金融庁への登録が完了せず「みなし業者」として運営していたことは、こういった匿名性の高い通貨を扱っていたことが原因と言われています。
こうした懸念はあるものの、Zcash自体は技術的に非常に優れた仮想通貨であり、決済の手段として世界的に大変注目されているのは事実です。
Zcashの特性を考慮して、取引所からの出金に関しては特別な条件があり、透明性を持つアンシールドアドレスのみが利用可能となるようです。
⇒「仮想通貨ジーキャッシュ(Zcash)の特徴について詳しくはこちら」
仮想通貨Zcashの将来性に期待
このニュースは、匿名性通貨が今後どうなっていくかを示すひとつの指標となります。
どちらかというと最近は匿名性の高い通貨(Zcash,DASH,MONERO)に対するネガティブなニュースが多いように感じていましたが、今回のニュースで仮想通貨Zcashに対する注目度がまた上がることになるでしょう。
日本国内の取引所(登録済みの交換業者)では、仮想通貨Zcashを購入することができません。
その為、Zcashを購入したい方は海外の取引所を利用する必要があります。
Zcashを取り扱っている取引所としては「BITTREX」や「BINANCE 」があります。
まず日本国内の取引所でビットコインを購入する必要がある
海外の取引所を利用する際に注意する点としては「日本円が入金できない」ということです。
その為、Zcashを購入する手順としては下記のようになります。
①日本国内の取引所でビットコインを購入
②ビットコインを海外の取引所へ送付
③ビットコインとZcashを海外の取引所で換金
④購入したZcashをウォレットに保管
同じようにZcashを円に換金したい時は下記の手順となります。
①Zcashを海外の取引所に送金
②海外の取引所でZcashをビットコインに換金
③ビットコインを日本国内の取引所に送付
④日本国内の取引所でビットコインを円に換金
⑤日本国内の取引所から円を任意の口座に振り込み
つまり、まずは日本国内の取引所に口座を開設する必要があるということです。
日本国内の取引所選びに迷っている方は、手数料や販売形式などが比較できるランキングを参考になさってくださいね。