メインネットへの移行を控える「EOS」に致命的軟弱性?

メインネットへのローンチを控える「EOS」に致命的な軟弱性?

中国のアンチウイルスソフトウェアを開発する「奇虎(チーフ-)360」が、仮想通貨プラットフォーム「EOS」に致命的な軟弱性があることを報告しました。
EOSは6月2日にメインネットローンチ(イーサリアムチェーンから独自チェーンへ移行)を控えていましたが、奇虎360の報告では、今回の発見された軟弱性が修正されるまではローンチしないと伝えています。

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EOSに任意のコードを実行させることができる軟弱性

EOSのブロックチェーンプラットフォームで発見された軟弱性は、奇虎360がウェイボー(Waibo)への投稿で明らかにしました。
この投稿によれば、攻撃者は悪意のあるコードを実行するスマートコントラクトを発行することで、セキュリティーホールを開ける。
そこからスーパーノードを利用して新しいブロックに悪意のあるスマートコントラクトを入れることで、全てのネットワークを遠隔でコントロールができてしまうというものです。
この軟弱性がつかれ実行されてしまうと、ユーザーの秘密鍵などの情報が奪われたり、EOSネットワーク上の仮想通貨・トークンをコントロールすることができるようになるとのこと。

EOS「メインネットローンチできない」軟弱性を修正中?

奇虎360が発見したこの軟弱性は、既にEOSの開発側に報告されており、EOSの開発側は修正するために動き出していると述べられています。
EOSはメインネット(独自のブロックチェーン)への移行を、6月2日に控えていました。
奇虎360の報告によると、今回指摘された軟弱性が解決するまでは、メインネットローンチは正式に立ち上げることができないと語っています。

この問題はEOSに限らないことが指摘される

奇虎360は今回の報告の中で、この軟弱性がEOSに限らず、他のプラットフォームにも影響があると述べています。
発見した軟弱性を「前例のないセキュリティリスク」と表現し、他のブロックチェーンプラットフォームや仮想通貨アプリケーションを開発している企業やグループに対しても、セキュリティ強化を促しています。

奇虎360によるFUDの可能性もあり

こうした情報がある一方で、Twitterなどでは奇虎360による「FUD」ではないか?とも言われています。
※「FUD(ファド)」とは、Fear(不安)、Uncertainty(不確実性)、Doubt(疑問)の頭文字をとったもので、競合相手に対抗するためのアンチマーケティング手法のことです。

今回の軟弱性自体が実際にはないという意見や、報告時点では既に改善済みのバグだったという意見など。

現在、EOS公式からのアナウンスはありません。
メインネットローンチが数日後に迫っている為、気になっている方も多いかとは思いますが、正式なアナウンスが出されるまで待つ必要がありそうです。

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