5月16日頃にビットコインキャッシュ(BCH)ハードフォークを予定

5月16日前後でBCHハードフォークを予定┃各取引所の対応をまとめ

※追記(2018.05.15 12:00)「取引所Zaifの対応に関して」
※追記(2018.05.15 13:30)「取引所BTCBOXの対応に関して」

ビットコインキャッシュ(BCH,BCC)のハードフォークが日本時間で5月16日1:00(UTC:5月15日16:00)に開始されるようです。
このハードフォークは、最新の11ブロックの中央値が使われるメディアン・タイム・パスト(MTP)法に基づいて変更される為、正確な時間を把握するのは難しいため、随時確認が必要です。
今回のハードフォークでビットコインキャッシュ(BCH)の何が変わるのか、各取引所の対応について解説します。

そもそもハードフォークとは?また新しいコインがもらえたりする?

ハードフォークという言葉は、2017年8月に起こったビットコイン(BTC)とビットコインキャッシュ(BCH)の分裂問題の際に、大きく取りだたされました。
簡単に言うと「ハードフォーク」は「アップグレード」と言い換えた方が分かりやすいかもしれません。
BTCとBCHが分裂したのは、ビットコイン(BCH)のトランザクション処理(取引の承認・記録処理)量を改善する上で、開発側の意見が対立した為です。
今までのビットコインは「segwit」という手法が導入され、新しいビットコインキャッシュはブロックサイズを大きく(8M)にすることでそれぞれ対応することになりました。

⇒「ビットコインキャッシュ(BCH)の特徴や仕組みに関してはこちら

今回のビットコインキャッシュ(BCH)のハードフォークに関しては、純粋なアップグレードなので新しいコインが付与されるものではないようですね。

今回のハードフォークで何が変わる?

今回のビットコインキャッシュ(BCH)のハードフォークで何が変わるのかをまとめておきましょう。
またBCHを保有しているかたは、その対応に関しても、一度整理しておくことをおすすめします。

ブロックサイズが8MBから32MBに拡張される

今回のハードフォークで行われるアップグレードは、ブロックサイズの拡張です。
今までは8MBでしたが、32MBに拡張される予定です。
ブロックというのは、取引を処理する為に入れられる箱のようなものです。
箱に入れることができる取引の量よりも、実際に取引されている量が上回ってしまうと、処理できない取引が出てきてしまい、送金時間の遅れや手数料の高騰に繋がります。
ブロックサイズを大きくすることは、今後取引量が増えていった時に有効なアップグレードということです。

ビットコインキャッシュの開発を行っている「Bitcoin ABC」のSéchet氏は『Paypal(ペイパル)のようなボリューム』を処理できることが可能になると説明しています。
実装された後、実際にアップグレードが成功したと判断された場合は、非常に意味のあるアップグレードとなりそうです。

基本的なスマートコントラクトの実装

もう一つ、このハードフォークによって注目されている点としては、イーサリアムの特徴で見られる「スマートコントラクト」の実装です。
スマートコントラクトは、特定の条件を与え、それを自動実行させる機能です。
⇒「イーサリアムのスマートコントラクトに関して詳しくはこちら

ビットコインの場合は、スマートコントラクトの機能はなく、「AからBへ●BTCが送られた」という単純な取引が記録されます。
ビットコインキャッシュ(BCH)にスマートコントラクトが実装されることで、イーサリアムほどの複雑なものではないにしても、BCHに裏付けられたトークンや株、債券といった資産も取引ができるようになると期待されています。
開発側はスマートコントラクトの実装理由として、ネットワークの維持と通貨の独占を避けるためのものとしています。

ビットコインキャッシュ(BCH)保有者の注意点と各取引所の対応

今回のハードフォークにおいて、ビットコインキャッシュ(BCH)保有者としてすることは、基本的には何もありません。
ビットコインキャッシュ(BCH)の取引を記録し、仕組みに貢献している「ノード」を運用している方は、開発側が指定する方法でソフトウェアなどをアップグレードする必要があります。
ただ持っているだけの方は、特にすることはないものの、取引所では取引の一時停止等の処置が行われるようですので、この点は注意が必要です。

各取引所における対応

ビットフライヤー(bitFlyer)
・ハードフォークの約1時間前からBCHの「お預入・ご送付」を一時停止
・BCHの売買サービスは通常通り稼働
・BCHの「お預入・ご送付」再開は安定稼働確認後

コインエクスチェンジ(QUOINEX)
・BCHのハードフォーク中はBCHの「預け入れ・ご送付」を一時停止
・再開時はご案内

ビットバンク(bitbank)
・停止等はなく、通常通りサービスを稼働

GMOコイン
・BCHの「受入・引出」を一時停止する可能性あり

※追記(2018.5.15 12:00)
ザイフ(Zaif)
・ハードフォークの約1時間前からBCHの入出金を一時停止
・BCHの入出金再開は安定稼働確認後

※追記(2018.5.15 13:30)
BTCBOX
・BCH入金、及びBCH出金を一時停止
(2018年5月15日 22:00 頃を予定)
・BCH取引は通常通り行える
・新たな決定事項等が決まり次第、速やかに告知

特にお知らせをしていない取引所もありますが、今回のハードフォークに関しては、コイン分裂の危険性がないと判断している取引所が大半というイメージです。
基本的にビットコインキャッシュ(BCH)保有者が、心配することはあまりなさそうです。
こうしたハードフォークの実装により、価格変動に影響する可能性がありますので、この点は注意しておいた方が良さそうです。

どうしても心配な方は、取引所に預けているビットコインキャッシュ(BCH)をウォレットに移しておくのも良いでしょう。
⇒「ビットコインキャッシュが保管できるウォレット一覧はこちら