取引所Coinbase(コインベース)が予想外のイーサリアムクラシック上場を発表

予想外のイーサリアムクラシック上場!取引所Coinbase(コインベース)が発表

アメリカの大手仮想通貨取引所Coinbase(コインベース)は12日、イーサリアムクラシック(ETC)を上場させることを発表しました。
イーサリアムクラシック(ETC)は、2016年にイーサリアムからのハードフォークによって誕生した仮想通貨です。
軒並み仮想通貨が下落する中で、今回の発表により、イーサリアムクラシック(ETC)の価格は25%の高騰を見せました。

他の仮想通貨を差し置いてイーサリアムクラシック(ETC)が選ばれた理由

コインベースでは現在、ビットコイン(BTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)、イーサリアム(ETH)、ライトコイン(LTC)の4種類の仮想通貨を取り扱っています。

それぞれの時価総額ランキングは以下の通り。
※記事執筆時点
1位:ビットコイン(BTC)
2位:イーサリアム(ETH)
4位:ビットコインキャッシュ(BCH)
6位:ライトコイン(LTC)

いずれも時価総額ランキングの上位を占める仮想通貨ばかりで、コインベースが上場させる基準は厳しく、信頼性の高い仮想通貨を厳選していることが分かります。

時価総額ランキング上位のリップル(XRP)やイオス(EOS)は選ばれなかった

記事執筆時点で時価総額ランキング3位にはリップル(XRP)、そして5位にはイオス(EOS)が位置していますが、こうした仮想通貨を差し置いて、18位のイーサリアムクラシック(ETC)が5番目に上場されたことに驚きの声が上がっています。
こういった市場の困惑があることはコインベース側も認識しており、「今回のイーサリアムクラシック(ETC)上場に関しては困惑も見受けられる。今後も安全かつ適切な方法で多くの通貨を追加していく予定」と述べました。

イーサリアムクラシック(ETC)とは?

イーサリアムクラシックは、2016年に起こったイーサリアムのハードフォークによって誕生しています。
きっかけとなったのは「THE DAO」というプロジェクトにおけるハッキングです。
その時、ハッキング前の台帳の状態に戻すことで、ハッキングがなかったことにするという解決方法が取られましたが、この方法がイーサリアムの理想とする「非中央集権」理論に反するという開発者同士の対立が生まれます。
この理想を貫こうと考えた開発者達がイーサリアムクラシック(ETC)を誕生させました。

⇒「イーサリアムクラシック(ETC)とは?特徴や仕組みについて詳しくはこちら

なぜイーサリアムクラシック(ETC)が選ばれたのか?

こうした経緯で誕生したイーサリアムクラシックは、いくつかの分裂した開発グループによって開発されており、オープンソースの開発コミュニティによって支持されているため、イーサリアムクラシックの成長は特定の組織だけの利益にはなりません。
それとは対照的に、リップル(XRP)やイオス(EOS)といったプロジェクトは、「Ripple Labs」や「Block.one」といった特定の企業、もしくはグループによって開発・管理されています。
リップル(XRP)やイオス(EOS)にはない、開発コミュニティの分散化と透明性の有無が、今回のイーサリアムクラシック(ETC)上場に繋がったと考えられています。

取引所Coinbase(コインベース)の動向は日本人にも影響がある

Coinbase(コインベース)は、「今回のイーサリアムクラシック上場は新しい仮想通貨統合の始まりに過ぎず、引き続き他の仮想通貨やトークンを追加する予定である」と述べ、今後どの仮想通貨やトークンが上場していくのかに注目が集まっています。
このアメリカの大手仮想通貨取引所の動向に関しては、日本人としても無視することはできません。
こうした大きな仮想通貨の取引所が仮想通貨市場に及ぼす影響は、各仮想通貨の価格に反映されますし、今回上場されたイーサリアムクラシックは日本国内の取引所でも取扱いのある仮想通貨です。
それに加えて、Coinbase(コインベース)は先日、日本の仮想通貨市場へ進出し日本支社設立に向けて準備を進めていることを明らかにしました。

仮想通貨市場の低迷が続く中であっても、各国政府・都市・企業・グループが仮想通貨・ブロックチェーン業界において活発に活動している状況は変わらず、むしろ加速しているように思います。
仮想通貨の価格に直結するような動向に関しては、より注目していく必要がありますね。

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