【仮想通貨最新ニュース】イーサリアムのアップデート『メトロポリス』を解説

仮想通貨最新ニュース┃イーサリアムのアップグレード「メトロポリス」とは

2017年秋にアップグレードが開始されると発表があった
イーサリアム(Ethereum)が注目を集めていますね。

イーサリアムはもともと、最低4回の大型アップデートを予定しており、
今回は「フロンティア」「ホームステッド」と続き3回目。
『メトロポリス』という大型アップデートになります。
※4回目の大型アップデートは「セレニティ」

⇒「仮想通貨イーサリアムとは?

イーサリアムのアップデート『メトロポリス』で何が変わる?

今回のイーサリアムのアップデートで何が変わるのでしょうか。
大まかにまとめてみましょう。

①プライバシー保護を高める取引が可能に

今回のアップデートでは、ジーキャッシュ(Zcash)と共同開発された
Zero-knowlege-proof(ゼロ知識証明)という仕組みが取り入れられます。

仮想通貨は匿名性の高い取引が可能と言われています。
ビットコインの場合は、送金元と送金先のアドレスが分かるので、
匿名とは言え、どのアドレスからどのアドレスにビットコインが
流れたのか分かってします。
Zero-knowlege-proof(ゼロ知識証明)の仕組みを取り入れることで
より匿名性の高い取引が可能になるわけです。

②スマートコントラクトをより簡単に作成できる

この仕様変更により、イーサリアムのスマートコントラクトを
簡略化することでプログラマーの負担が軽減し、取引実行時の
コストも節約できるようになります。

⇒「イーサリアムの仕組みとは?スマートコントラクトって何?

③秘密鍵によるセキュリティの向上

ユーザー自身が秘密鍵(Private key)を持つアドレスを
決めることができるため、セキュリティが向上し、
THE DAOのような事件が起こらないような対策がされています。

⇒「イーサリアムのハードフォークさせたTHE DAOの事件とは

マイニング方式をPOSにするための準備措置

現在イーサリアムのマイニング方式は、ビットコインと同じ
POW(プルーフオブワーク)です。
このPOW方式の場合、計算能力の高さがマイニング報酬を獲得する
確率を高めるため、結果的にマイニングの消費電力が増大していきます。
その為、非常に大きなコストとなるわけです。
イーサリアムはマイニング方式をPOS(プルーフオブステーク)方式に
変更となる予定ですが、今回のアップデートはその下準備として、
マイニングの難易度を上げる「Difficuty-Bomb」が取り入れられます。

⇒「イーサリアムのマイニングに関してはコチラ

イーサリアムのアップデートによるデメリットは?

マイニング方式変更によるマイニング報酬が下がる懸念

イーサリアムが採用予定のPOS(プルーフオブステーク)という
マイニング方式は、計算能力の高さではなく、通貨の保有量により
報酬が支払われます。報酬の支払いが、計算能力の高さではなくなる
ということは、今までイーサリアムのマイニングをするために
マシンパワーを上げてきたマイナーたちにとっては嬉しいことではなく
イーサリアムのマイニングから離れていくという懸念もあります。

アップデートによるイーサリアムの価格への影響

上記で述べたように、今回のアップグレードにより、イーサリアムの
マイニングの問題が露呈することや、マイナー達のマイニング離れに
対する懸念から価格が下がるという予測がある反面、
アップグレードによるスマートコントラクト簡略化や
プライバシー保護セキュリティの強化などの改良面が評価されて
価格が上がるという予測もあります。
価格の予想としては、意見が割れている状態です。

メトロポリスのアップデートはいつ起こる?

2017年8月25日にメトロポリス最終テストのスケジュールが
イーサリアム開発者から、8月末から9月初旬に実行テストが
行なわれると発表がありました。
ただそのスケジュールに関しても、遅れが生じているようです。
現在の予測では、9月下旬~10月初旬、遅くても年内には・・という
幅の広い予測となっています。
今後のアップデートのニュースに注目ですね。

⇒「イーサリアムの今後について