GMOインターネットグループが6月6日（水）から、最新のマイニング（ASIC）マシン【GMO miner B2】の販売を開始します。
販売開始日には『Z.com Cloud Mining-東京説明会』が渋谷にて開催されています。
出荷時期は2018年10月末頃を予定していますが、既に説明会の参加者が当初の予想より大きく上回る問い合わせがあるようです。
⇒「GMOマイナー公式ページはこちら」
GMOマイナー（GMO miner B2）の特徴
「GMO miner B2」は最先端の7ナノメートル（※）プロセスチップを搭載した高性能マイニングマシンです。
ビットコインやビットコインキャッシュといった仮想通貨のマイニングをするためのASICマシンでSHA256に対応しています。
※ナノメートル：10億分の1メートル。100万分の1ミリ
GMOマイナーの公式ページでは、マシンの特徴として以下の3点を挙げています。
・世界初！7ナノメートルの半導体チップを搭載
⇒世界初の量産型7nmマイニングチップ（GMO 72b）を搭載しており、最先端の仮想通貨マイニングを実現する。
・電力性能
⇒「GMO miner B2」は一般的な現行機種を上回る電力性能の搭載に成功。
・信頼性
⇒GMOの仮想通貨マイニング事業で使用している信頼性のあるマイニングマシンを提供。
マイニングマシンの主流「AntminerS9」との違いは？
現在マイニングマシン（ASIC）のシェアにおいては、ビットメイン社のAntminerシリーズがほぼ独占している状況です。
そんな中においてGMOが新たに開発し販売を開始した「GMO miner B2」がどの程度のシェアを取っていくのかが注目されています。
ビットメイン社の「AntminerS9」との違いを簡単にまとめてみましょう。
・計算能力の違い
「GMO miner B2」：1秒間に24テラハッシュ
「AntminerS9」：1秒間に14テラハッシュ
・電力消費効率の違い
「GMO miner B2」：94J/TH
「AntminerS9」：81J/TH
・販売価格の違い
「GMO miner B2」：1,999ドル
「AntminerS9」：750ドル
その他の「GMO miner B2」のポイントとしては、1台あたりに必要な設置スペースが他社製品と比べて約半分となっていること。
さらに、新しいネットワークシステムにより、管理コストが最大55分の1まで抑えられるそうです。
GMOがマイニング業界で目指すものは？
GMOインターネットのグループ代表である熊谷氏によると、このマイニングマシンに搭載されている半導体チップに「100億円」近い開発費用を投じているとのこと。
それでも、この投資に対して収益を上げる採算はあるとも語っています。
それはビットコインが金のような資産であることが間違いなく、価格変動が落ち着いた時には通貨として利用されるようになる可能性が高いことから、マイニング事業に大きな需要があること。
もしも開発したマシンが売れなかったとしても、自社のマイニング事業に利用することができ、在庫リスクがないことを挙げています。
仮想通貨のマイニング事業にある2つの問題を危惧
ビットコインを考案した「サトシナカモト」が掲げている非中央集権という概念は、現在のマイニング業界の中においては成り立っていないという現実があります。
実際、マイニングシェアのほとんどはビットメイン社が牛耳っている状態。マイナーが分散していると言える状態ではなく、事実上は中央集権の形になってしまいます。
また、日本の問題として、技術大国と言われている日本が仮想通貨業界で後れを取っている部分も危惧されています。
熊谷氏はこうした問題を解決することが、ASICマシンを開発する意義であると語っています。
GMOインターネットの動向が、マイニング業界や仮想通貨業界全体にどのような影響を与えるのかに注目が集まっています。
マイナーの分散化がより一層進み、ビットコインが掲げる理想である「非中央集権」という形が現実的なものになった時、ビットコインや他の仮想通貨に対する見方は大きく変わるかもしれません。
今は投資や投機といった側面が強く、価格変動が大きいため実用的なものとは言えないかもしれませんが、開発が進み、環境が変わっていくにつれて、実用的な通貨として認められていくことを期待したいですね。
そもそも、「マイニングって何？」とお悩みの方は、仮想通貨のマイニングに関して詳しく解説した下記のページをご参照ください。
⇒「仮想通貨のマイニングとは？その仕組みや参加方法について」
