ビットフライヤーなど国内の主要取引所6社に金融庁が業務改善命令

ビットフライヤーなど国内主要取引所5社に金融庁が業務改善命令

金融庁は今月19日、ビットフライヤーを含む国内の仮想通貨取引所5社に対して、業務改善命令を出すと発表しました。
仮想通貨業界に対する規制を厳しくする動きが強まる中で、取引所の運営体制に関するチェックも強化されているようです。
今回、改善命令を出すという発表とともに列挙された取引所は下記の6社。

・ビットフライヤー(bitFlyer)
・コインエクスチェンジ(QUOINEX)
・ビットバンク(bitbank)
・ビットポイント(BitPoint)
・BTCボックス(BTCBOX)
・テックビューロ(Zaif)

日本国内の仮想通貨取引所の中でもよく知られている取引所が多く含まれています。

2018年6月25日 追記

今回の業務改善命令を受け、ビットフライヤー(bitFlyer)は新規口座開設を停止中。
本人確認のプロセスにおいて一部の顧客に対して不備があったとコメントしており、反社会勢力が紛れ込んでいる可能性が指摘されています。
内部の管理体制が整うまで、新規顧客による口座開設を自主的に停止するとしています。

内部の管理体制強化とマネーロンダリング対策にメス

今回の業務改善命令のおおまかな内容としては、各取引所に対する内部の管理体制やマネーロンダリング対策を強化することが挙げられています。
仮想通貨に注目が集まり、仮想通貨の保有者が増えるのに伴って、取引所に口座開設するユーザー数や資産が急増しています。
取引所内部の業務は急激に増えている中で、それに対応する従業員が足りないなどの管理体制に問題があるようです。

犯罪に絡む恐れのある取引などをしっかりと確認する体制が必要

取引所の管理体制がずさんなものになった場合、マネーロンダリングや他の犯罪に絡む可能性がある取引の確認を十分にできるとは言えません。
またコインチェックの不正流出の事件でも一部報道されたように、顧客獲得を優先した結果、社内のセキュリティ対策が後回しにされる可能性もあります。
それぞれの取引所には、業務拡大に伴う管理体制の見直しや、ハッキングなどに対するセキュリティの向上が求められています。

登録業者に対する業務改善命令

2018年1月にコインチェックのネム不正流出事件が起こった後から、金融庁は取引所に対して厳しい姿勢を取っています。
コインチェックなどの「みなし業者」に対しては、立ち入り検査が即座に行われ、15社が行政処分を受けたり、交換業者としての運営から撤退するなどの対応に追われました。
金融庁は「登録業者」に対しても、並行して検査を進め、3月には「Zaif」を運営するテックビューロやGMOコインにも業務改善命令が出されています。
今回の業務改善命令に関しても対象は「登録業者」となっており、仮想通貨交換業の新規参入を目指す企業が100社近くある中で、登録審査はより厳しくなっています。

仮想通貨業界全体の健全化に寄与するかがポイント

現在の仮想通貨業界において、すべてのプロジェクトが健全なものでないことは確かです。
ICOと呼ばれている仮想通貨を活用した新しい資金調達の手段が悪用され、実体のないプロジェクトに資産を搾取されるといった被害も出ています。

金融庁が厳しい姿勢を取り、改善命令や新規登録の審査を厳しいものとすることで、仮想通貨を利用した犯罪や詐欺に歯止めをかけ、業界全体が健全なものなることには大きなメリットがあります。
しかしその反面、厳しすぎる規制は新しい技術や新しいサービスが仮想通貨を通じて発展していく上でブレーキとなってしまう可能性もあります。

仮想通貨業界の健全化と発展のバランスにおいて、金融庁がうまく舵取りをすることができるかに注目ですね。

ウォレットを活用して自分の仮想通貨資産は自分で守る!

仮想通貨資産を管理する上で、取引所にそのまま預けているという方も多いのでないでしょうか。
今回金融庁が各取引所に指摘したように、どれだけ有名で人気の取引所であっても、内部の管理体制まで把握することはできません。
そのため、「この取引所に預けておけば安全!」というものはないと考えた方が良いでしょう。

仮想通貨は基本的に自分の管理下におけるウォレットを活用して保管するようにしましょう。
仮想通貨のウォレットには種類があり利便性とセキュリティのバランスが異なります。
⇒「仮想通貨ウォレットの種類に関して詳しくはこちら

数多くあるウォレットの中でもおすすめのものをいくつかご紹介します。

スマホで簡単に管理できる日本製ウォレット「Ginco」

スマホで簡単に管理できる日本製ウォレット「Ginco」
スマホで仮想通貨を管理できるモバイルウォレット「Ginco(ギンコ)」は日本のスタートアップ企業である「株式会社Ginco」が開発・運営しています。
仮想通貨の秘密鍵をスマホ端末に保管するウォレットなのでセキュリティは高く、端末の紛失や破損などのリスクにもバックアップ機能があるため安心です。
日本発ウォレットということで操作画面が日本語に対応していることはもちろんですが、日本語のカスタマーサポートが受けられるというのが大きなメリットです。
対応している仮想通貨は、ビットコイン(BTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)、イーサリアム(ETH)など主要通貨を含む17種類とERC20トークンにも対応。
コインチェックで取り扱い廃止となりウォレットなどへの移動が必要となったオーガー(REP)や今回ハッキングにあったBithumb(ビッサム)にも上場しているオミセゴー(OmiseGo)なども保管できる優れものです。
Ginco(ギンコ)公式ページはこちら

長期・大金の保管で最もおすすめな「Ledger Nano S」

長期・大金の保管で最もおすすめな「Ledger Nano S」
Ledger Nano Sは『ハードウェアウォレット』なので、セキュリティ面で安全性が高いウォレットです。
仮想通貨の長期・大金を保管したい方なら1台は必ず持っておきたいアイテムです。
PCやタブレットに接続して使うタイプのデバイスなので、使用しないときはインターネットに完全に繋がっていない状態で、安全な場所に保管できます。
デバイスが壊れてしまっても、設定時に書き留めた復元フレーズを用いて手順通りにすれば、仮想通貨の保有データをすべて復元することができます。

仮想通貨を安全に保管する為のウォレットは他にもたくさんあります。
頻繁にトレードを行う方、長期でホールドする方など考え方によっても使い方は変わりますので、まずはウォレットの種類の違いを理解しましょう。
⇒「仮想通貨ウォレットの種類の違いを詳しく解説